日本語の不思議

とある本を読んでいて、日本語に関する話題が二つほど出ていました。日本人は何とも思わないけれど、外国人には不思議な事があるそうです。



一つ目が擬音。

静寂を表す「しーん」という擬音があるのが「?」だそうです。なるほど、言われてみれば確かに「音が出ていないのに、何で擬音があるんだ?」と思いますね。本当に虫の声すらしない森の中、音が吸い込まれていくような感覚…我々の先人達は敏感にその事を感じ取ったのでしょうか。



二つ目が主語の省略。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」川端康成「雪国」の有名な冒頭の一節です。

ここでいうトンネルとは現在の上越線・清水トンネルで、現在の下り列車は新たに開通した新清水トンネルを通る。従って現在は清水トンネルを通る事はなく、土合~湯檜曽間のループも通らない(開業当時、上越線は単線だった)。

とか

映像作品でSLが走っている時があるが、上越線は煤煙対策で開業当時から電化区間だったので誤り。

とか、鉄道マニアみたいなマメ知識はさておき。この一節、日本人は「ふーん。」と光景を思い浮かべて次に進んでしまいますが、英訳しようとすると「?」となるそうです。何故か?

先に記しましたが、この一節には主語がありません。「私(主人公)」なのか?「列車」なのか?

何となく我々は「(列車に乗った主人公が外を眺めていた。そして列車は国境の長いトンネルに差し掛かり、そして)国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」といったように勝手に補完してしまいますが、英語ではS+V(+Oなど)を厳密に決めようとするので「?」となるのだそうです。



これらはどの言語が優れているといったような問題ではありません。厳密に決められた構造に従って記述して省略を許さないならば、誤解を招くような事がないという利点もあるでしょう。

当たり前と思っている事が、実は必ずしも正解、当たり前であるとは限りません。日常生活でもふと振り返ってみると素朴な疑問はあるもの。そういった感覚に敏感になる事は、違った物の見方を得るのに役立つのではないかと思います。
スポンサーサイト

テーマ : 今日のつぶやき。 - ジャンル : 日記

コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する